忙しい毎日の中で、つい後回しにしてしまいがちな「自分の健康」。
このブログでは、産業保健師として働くわたしが、職場で実際にお話している健康講話の内容を、より身近に感じられるよう一般向けにまとめています。
日々の生活に役立つ「ちょっとした健康のヒント」をテーマごとにお届けしていく予定です。気軽に読める健康コラムとして、楽しみながら参考にしていただけると嬉しいです。
今回は、積極的に摂りたい食物繊維!「便秘」についてお話します。

消化と吸収
口から入った食事は、通常1日半から3日ほどかけて消化され、排便されます。
ご自身の排便習慣を振り返ってみていかがでしょうか。
理想的な便

理想的な便の状態は、以下の通りです。
便の色
黄色から茶褐色で濃すぎず、薄すぎない。
便の形
バナナ(2本文程度)で硬すぎず、緩すぎない。
便のにおい
あまり臭わない、臭くない。
便秘って身体にとってどんな状態?!
腸の温度は通常約37℃です。夏の気温は約33℃…。
ということは、真夏に腐った生ごみを外に放置している状態なのです。
便秘の定義
便秘の定義は以下の通りです。
「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態。」日本内科学会より
便秘の症状
- 排便回数の減少(週に3回未満)
- 排便時の不快感(なかなか出ない、便が残っている感じがする)
- 腹痛やお腹の張り
- 頻回便(ころころした硬い便が1日に何回も出る
どれくらいの人が便秘に悩まされている?
若い世代では女性が多く、年齢が上がる毎に男女ともに増加する傾向にあります。
一般的には便秘症は人口の2〜28%を占めるとされています。
便秘の種類
便秘の種類には大きく分けて4つあります。
- 機能性便秘:直腸や肛門の動きに問題あり。
① 弛緩性便秘
② 痙攣性便秘
③ 直腸性便秘 - 器質性便秘:物理的な問題があって便が通過できない。
例)大腸がんや手術後の癒着など - 症候性便秘:他の病気が原因で生じる
例)甲状腺機能低下症や糖尿病、脊髄損傷など - 薬剤性便秘:薬の副作用
① 弛緩性便秘
大腸を動かす筋肉が緩んで腸蠕運動(ちょうぜんうんどう)*が弱い便秘のことを指します。
*消化管の壁が緩んだり縮んだりを繰り返しながら肛門まで押し出す運動のことです。
高齢者に多く、また運動不足など乱れた生活習慣が原因になります。
② 痙攣性便秘
大腸の過緊張により痙攣を起こし、腸蠕運動に連続性がなく便が通過しない便秘のことを指します。
腸自体の動きは活発ですが、リズムを持った動きができていない状態です。
ストレスの影響が強いと考えられています。
③ 直腸性便秘
便が直腸に詰まって排便しにくくなる便秘のことを指します。
排便を感知する神経の感度が下がっており、便が硬く肛門にひっかかっている状態です。
習慣的な便意の我慢や、温水洗浄便座で肛門の奥まで洗浄しているとなりやすいと言われています。
便秘の原因
便秘には以下のような原因が考えられます。思い当たることはありませんか?
- 不健全な生活習慣


- 偏った食事

- 自立神経バランスの乱れ

ほとんどの人は食物繊維が不足している?
食物繊維の摂取目標量は、男性で21g/日以上、女性で18g/日以上とされています。
しかし、若い世代を中心に男女共に食物繊維が不足しているのが現状です。
あなたは食物繊維、足りていますか?
以下の項目に当てはまれば、食物繊維が不足しているサイン!
☑️ 朝食を抜く、簡単なもので済ます
☑️ いつも同じ野菜を買う
☑️ 季節の野菜を知らない
☑️ インスタント食品をよく食べる
☑️ 甘いもの、スナック菓子が好き
☑️ 主食は肉が多い
☑️ 丼、麺類が多い
食物繊維 食材4選!
野菜![]() | きのこ![]() |
果物![]() | 海藻![]() |
食物繊維を摂るコツ
主食を変えてみる
・白米(0.3g)→ 玄米(1.5g)や麦ご飯(1.0g)
・食パン(1.4g)→ ライ麦パン(3.4g)
・うどん(1.3g)→ そば(2.4g)
加熱して「かさ」を減らす
加熱することで野菜をたくさん摂りやすくなります。
ゆで汁にも食物繊維が溶けるため、汁ごと摂るのがおすすめ。電子レンジ調理も便利です。
具だくさんメニューを選ぶ
・ラーメン → 五目そば
・味噌汁 → 豚汁
・丼ものより品数の多い定食を選ぶ
便秘予防のポイント
食物繊維を積極的に摂ることに加え、以下のポイントも便秘予防に効果的です。
・水分は積極的に摂る(1.5〜2.0ℓ)
・腸の動きをよくするために、1日15分以上歩く
・睡眠をたっぷりとる
・お腹を冷やさない
・規則正しい生活リズムを心がける
すべて完璧にする必要はありません。
ご自身の生活習慣を振り返り、できそうだなと思うところから、少しずつ取り入れてみてください。
みなさまの健康維持にお役に立てますように…。
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最後までお読みいただきありがとうございました。






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